漢服の装い方

コーデはシルエットを意識すると外れない

 漢服愛好家のぬぃです。

 こちらの記事では、わたしがコーデをつくるときにとりわけ大切にしていることについて書いてみたいと思います。

 といいつつ、もはやタイトルでネタバレしてしまっているのですが、コーデをつくるときは「シルエット」を意識すると外れないということです。

 もっとも、これだけだと単純化しすぎな感もあるので、もう少し詳しくいろいろ大事な点を紹介してみたいと思います。ちなみに、このお話は漢服以外にも十分つかえます。というわけで、ちょっと詳しく書いていきます。

得意な1パターンを確立する

 まず、これはわたしの持論なのですが、コーデは究極的には「得意な一種類のシルエットさえあればいい」というのがあります(笑)

 まぁ、いろいろな手札をもっているというのも、何を着ても似合うというのも魅力ではあります。もっとも、実際はそんな色々なことができなくても済むので、まずは“これだけは得意”という形をみつけてみてください。

 このとき参考にできるのは骨格診断(ストレート・ウェーブ・ナチュラルなど)とパーソナルデザイン(グレース・ロマンス・アバンギャルドなど)です。もっとも、ミックス型などもいると思うので、ネットの情報などを参考にしつつ、自分独自にアレンジしてしまってもかまわない気がします。

 その結果、たとえば、パンツは広がっているのが似合うのか、すっきりと細いのが似合うのか、ジャケット丈は短めがいいのか、長めがいいのか、もしくは似合うシャツの生地はどんな感じか、形はどんなものだったか、装飾度はどれくらいあるといいか、雰囲気はどういう感じにするか、身体に沿うものか隠すものか、柄は大きいほうがいいのか、小さいのがいいのかetc…… を整理してみます。

 そして、似合う要素をすべて煮詰めたようなコーデをひとつ作ってみます。コーデづくりに迷ったときは、これに寄せるようにするための原型になります。(もっとも、色選びなども重要になりますが、ここではとりあえず置いておきます)

 ちなみに、有名なインフルエンサーの方などもみていると、大体は自分にとって「最も得意な型」をもっていて、その中で色を変えたり、組み合わせを変えたりするようなバリエーションを設けていることが多い気がします(そして、それがとても上手い方が多い……)

 この型というのは、服のかたちだけでなく、生地の厚さやコーデの雰囲気(フォーマル度・時代感など)を含んでいるイメージです。なので、「シルエット」には靡き感だったり、垂れ感などもふくまれます。

 逆に云えば、もっとも似合う形をひとつでもみつけられれば、あとはそれに近い中で多くのバリエーションを増やしていくと、十分に多彩な組み合わせがつくれます。

 そうすると、たとえシルエットは一つしかなくても、色だったり小物などで変化をつけると、すごく多彩にみえて、しかもいつも一番似合う形で着られるということになります。あと、上下でどれを組み合わせても最も似合うシルエットになるので、組み合わせをいちいち悩まなくても作りやすいです。

他ジャンルにも応用できる

 さきに書いたことは基本編になりますが、ここからは応用編です。

 たとえばですが、ふだん着ている服がちょっとした場所に出かけるときには向いてないorやや匂いが気になる場所に行かなくてはいけないor汗がつくかもしれないときなどは、一応そういうとき用の服も少しはもっておきたい……となるのですが、いちおう人と会うので、あまり雑なコーデにはしたくない……ということがあると思います。

 そういうときは、もっとも得意な組み合わせから外れたものを選ぶことになるのですが、そのときもこのシルエットを意識してみるのがおすすめです。

 たとえば、洗いやすい生地でできたもので同じようなシルエットを再現したり、もしくは他ジャンルの服をいつものシルエットに溶け込ませるようにまぜたり……という感じです。

 いわゆる「遊び」「はずし」なども、この感覚を守っていると入れても崩れにくいです。逆に、得意なシルエットから外れてしまうと、コーデが崩れてしまう感があるので、ぜひ意識してみるのがおすすめだと思います。

 いつも同じ形のスタイルになっているとワンパターンだと思われそうかもですが、実際はその中でも十分バリエーションがつけられたり、別のジャンルと混ぜたりすると、ほとんど単調という印象にはならないはずです。

 なので、得意なシルエットはどんなときでも崩さないことを大切にしてみるといいかもです。あと、他の人が着ていてすごく素敵だと思う服でも、自分の得意なシルエットではないのがわかったりすると、無理して取り入れなくてもいいかも……という気分になれます(笑)

まとめ

 というわけで、この記事の内容を簡単にまとめてみると、こんな感じです。

  1. 骨格診断・パーソナルデザインなどで、自分にとって「もっとも似合うシルエット」をさがす(このとき、服の形だけでなく、生地感や雰囲気なども意識してみてください
  2. その「最も似合うシルエット」の中で、似合う色の服をそろえてみます(ここでパーソナルカラーの出番です)。これが充実してくると、もっとも似合う型のままでいろいろな組み合わせがつくれるとおもいます
  3. 他ジャンルの服などを着るときにも、そのシルエットを意識して、なるべくそれに寄せるようにしたり、他ジャンルをミックスしてみたり……という遊びを入れたりもできます(無理してやらなくてもいいけど)

 ちなみになのですが、わたしが漢服を着るようになったのも、実は漢服がもっとも得意なシルエットだったから、というのがあります(まぁ、漢服にもいろいろな着こなしがあるのですが……)。もっとも、漢服に気がつくまでは、もはや似合う服とか無い……と思って、あきらめていました(笑)

 まぁ、そうはいってもあまり得意ではない型でも、好きなデザインだから取り入れてみたい……という気持ちも十分ありだとおもいます(でも、好きなデザインだと思ったものって、なぜか型から外れているようにみえて、意外と似合ったりするのですが……。)

 というわけで、自分にとって最も得意なシルエットをひとつでも見つけられれば、その中でいろいろな組み合わせがつくれて、それでいて似合う服もすごく増えるので、(既に知っている方には蛇足だったかもですが)ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。

 お読みいただきありがとうございました。

ABOUT ME
nui
漢服愛好家。 埼玉の北のほうに棲んでます。漢服の魅力やコーデのつくり方、楽しみ方などを書いています。皆さまにも、上質で優雅なファッションで幸せな時間を楽しんでいただけるきっかけになったら嬉しいです。 クラシカルで貴族のようで、きちんと綺麗なファッションが大好きです。