漢服愛好家のぬぃです。
こちらの記事では、わたしがふだんファッションやメイクを楽しむときに大事だと思っていることについて書いてみます。
……といいつつ、すでにタイトルに書いてしまったのですが、わたしは「お顔やスタイル云々よりも、“気品を装う”ことが大切」だとおもっています。
正直、わたしはかなり顔が大きいほうだし(縦長に大きいので、隠すのが難しい)、顔そのものもあまり良いほうではないのですが、自分の見た目はそれなりに好き……というくらいには思えています(メイクとかコーデを完全にしたとき基準です笑)
もっとも、そう思えるようになるまでは、そこそこ長い時間もかかったので、もし自分の見た目が好きになれなくて悩んでいる方がいましたら、少しでも参考になったら嬉しいと思って、こちらの記事を書いてみます。
というわけで、さっそく本題に入っていきます。
いろいろな美意識
まず、私がおすすめするのは「これならできる&これが好き」が重なるモデルをみつけることです。
わたしの例になってしまうのですが、わたしは中国ふうのファッションが好きだったので、いろいろと清代末期~民国期の写真などを調べていると、かならずしも現代の美意識では顔やスタイルがいいという印象ではないけど、すごく魅力的な雰囲気をまとっている方がいたりします。

こちらの方の雰囲気って、すごく素敵じゃないですか……。
(現代的な美意識でいうと、お顔もやや大きめで、エラもかなりしっかり張っていて、眉も固い感じはありますが、それでも丁寧に装われていて、きちんと上品な魅力が上回っているとおもいます)
まぁ、好きな雰囲気とかは人それぞれなのですが、わたしはこちらの写真をみたときに、お顔やスタイル以上に、上品さ・きちんと感みたいな「気品を愛する装い」から生まれる魅力――みたいなものにすごく衝撃を受けました……。
特に、お顔をきちんと塗り込んだような優雅なお化粧と、丁寧に整えられた前髪、小さくちょこんと添えられた唇、お顔をつつみこむような上質な衣裳とその飾りなどが合わさって、ひとつの高級な調度品のようにみえるところがすごく素敵です。
逆にいってしまうと、お顔やスタイルをそれほど目立たせずに、むしろメイクや装いを主役にして、その調和の中に埋もれるような着こなしをすれば、素材に自信がなくても、自分にとって好きな雰囲気になれる――というのも、とても幸せなことじゃないですか。
あと、わたしの場合は、漢服だったり、中国ふうコーデは、お顔やスタイルがそれほどでなくても、気品重視の見せ方をすれば、それなりに褒められる気がしたので、ふつうのお洋服もそういう着こなしにしてみたら、同じような雰囲気が出せて、すごく満足できました(笑)
晩清~民国の気品あふれるコーデ集
……という話で終わってしまうと、あまりにも素っ気ないので、ここからはわたしが衝撃を受けた晩清~民国期のコーデ写真をいくつかご紹介していきます(晩清:1840年のアヘン戦争より後の清のこと)

まずはこちらのお写真なのですが、このころのメイクはお顔は白く塗り固めて、唇を小さく紅く染めているのがとてもお上品です♪
なんていうか、お顔を小さく&整ってみせるためのメイクというより、丁寧に&上品にみせるためのメイクという感じがあります。
そして、丁寧&上品に固めた感じが、上衣の濃い模様と合わさって、すごく丁寧&上品な雰囲気が出ています。
きれいに撫でつけたような髪だったり、そこにお花を飾るところも、優雅な装いを楽しむ気持ちがみえるようで、とても素敵ですよね(装うことを楽しむ気持ちが、メイクや服の丁寧さに感じられるというか……)

こちらの方は、ちょっと重厚感あふれる気品が独特です。
まず目に入るのは、全身にまとっている優雅なお召し物の模様です。この華やかさがすごく中国的で魅力的です。ほとんど服に埋もれているというか、服そのものが本体で、身体はむしろ服を飾るための衣裳掛けみたいにみえてくるのが素敵ですよね。
お顔はどちらかというと、やや細長いというか、ちょっと大きめかもですが、白く塗りこめて上品さを感じさせるようなメイクをしているので、どちらかというと丁寧に装っている雰囲気が濃く感じられます(いい意味で、お顔の印象がないというか……)
どうしても見えてしまうお顔は、あえて服の模様を引き立たせるために、ひたすら丁寧に上品に塗り固めた雰囲気だけ出ていれば、全体の感じで成り立ってしまう――というのが、私はすごく衝撃的でした。

こちらの方は、くるんと短く整えられた前髪がとても素敵です。あと、きらきらと上質なスカートもすごくお似合いです。
お顔は、ちょっとふっくり感もありますが、やはり丁寧に白く塗られているのが、上品な装いを楽しむ気分を感じさせて、とても素敵な雰囲気になっています。ちょろんと固められた前髪も、きちんと時間をかけてセットしている感が漂います。
たぶんですが、中国の重くて濃やかで華やかな装いって、ちょっと固くて息苦しいくらいコテコテになっている感があると似合うのかも……とか思っています。ぎちぎちに固められた優雅な文化って、すごく憧れます……。

最後はこちらの方です。個人的には、この写真のトーンが好きです。ちょっと濁ったような、褪せたような雰囲気にすると、中国ふうの模様だったり配色って、とても映える気がしてきます。
やや映りが悪いので、あまり細かくは見えませんが、やはりきっちりと白く塗り込んだお顔が、こってりと濃い模様とあわせてすごく魅力的です。お顔というより、佇まいが印象に残るというか、こういうタイプの正解もあるのか……という衝撃がありました。
というわけで、中国ファッションは、もしお顔やスタイルに自信がなくても、全体の上品な雰囲気(丁寧なメイクだったり、きちんとセットされた髪)があれば、お顔などは服の華やかさに埋もれるようになって、似合ってみえる気がする――というお話でした。
もしきらびやかな装いをしてみたいけど、似合わないかも……という不安を感じている方がいましたら、こういう似合わせ方もあっていいと思っていただけたら嬉しいです(元々のお顔がいい方も、気品あふれる雰囲気はもちろん似合うと思います)
かなり独特の考えを書いてしまいましたが、お読みいただきありがとうございました。