漢服愛好家のぬぃです。
この記事では、それなりに中国のネットショッピングに慣れている気がする私が、あまり日本では馴染みのない中国のファッション用語をまとめてみました。
ネットショッピングでいい服をさがしたいけど、商品ページの読み方がわからない……という方は、ぜひ参考にしていただきたいと思います。あと、私がみてきた中で、直訳とはちがうニュアンスが入っている語などについては、わたしなりの解説を加えていきます。
もっとも、わたしのふだんみているジャンルが偏っていたり、全部を網羅できるわけではないので、ところどころ抜けていることもあるかもですが、基本は写真をみてさがせるので、写真だけで分かりづらいところの参考にするくらいでいいとおもいます(私も基本は目でさがしているので、文字はおまけ程度にしか読まない笑)
というわけで、紹介してみます。あと、後半になるにつれて俗称などもけっこう出てきます笑(あと、わたしがおもに見ているのが淘宝なので、それ以外のサイトだと微妙に違うかもです。見出しはすべて中国の漢字をつかってます)
生地編
桑蚕丝、真丝:シルク
棉:綿
聚酯纤维、涤纶:ポリエステル
氨纶:ポリウレタン
毛呢:ウール
粘胶、粘纤、人造丝:レーヨン
(ここまでは生地の種類)
ここから先は織り方による名前になります。
缎:光沢のある生地(ポリエステルでもシルクでも光沢感のあるサテン調のものは、すべて「缎」と書いていることが多いです)
雪纺:直訳ではシフォン(でも、実際はそれほどひらひらしてないものも含まれている印象)
纱:透光感のある生地全般のこと
蕾丝:レース
天鹅绒:ビロード(ポルトガル語)・ベルベット(英語)、ふっくらとふわふわ感のある織り方(光沢はものに依るかも)
木耳边、荷叶边:フリル
生地の装飾についての名前
提花:ジャカード(色のついた糸で織った模様)
妆花:漢服などの中国風ジャカードは「妆花」ということが多いイメージ、光沢感がある
绣花:刺繍
印花:プリント
その他の生地用語
面料:生地
里料:裏地
香云纱:もとは広東省でつくられた絹織物で、薯莨というイモで染めた生地のこと。通気性がとても良く、夏物によく用いられます。
夹棉:綿が入っている
羽绒:ダウンが入っている
加绒:裏起毛(冬物などに多いです)
色の名前編
赤とか青とかはなんとなく雰囲気でわかると思うので、ちょっと日本ではわかりづらいのだけ紹介します。
奶油色:クリーム色
米色:ベージュ
卡其色:カーキ(中国の「カーキ」は、どちらかというと濃いめのベージュっぽい感じ。あまり緑寄りのカーキは出てこないと思います)
粉色:ピンク
珈琲色:コーヒー色(だいたい茶色のこと)
香槟:シャンパンゴールド(ふつうの金色を「香槟」ということもあれば、銀っぽい金色のこともあり、けっこう幅があります)
藏青、藏蓝:いずれも「ネイビー」というのが直訳だけど、「蓝色(ネイビー)」があって、さらに「藏青・藏蓝」という場合は“より黒っぽいネイビー”のことが多いです
砖红色:テラコッタ(「砖」は「磚」で煉瓦のこと)
酒红色:ワインレッド
豆沙:あずき色(ピンクっぽい。豆沙はあずき餡)
枣红:あずき色(赤紫っぽい)
碎花:小さい花柄
条纹:ストライプ
链条:チェーン柄(いわゆるスカーフのエルメス柄)
暗纹:織り柄
玫瑰:バラ柄
莫奈:モネ(印象派の画家のモネです。たしかにモネっぽいものから、どちらかというとゴッホでは……的なものも出てきますが、すごくクラシカルでおしゃれです♪)
服の名称編
西装:スーツ
衬衫:シャツ
马甲:ベスト
领结:ボウタイ(自分で結ぶものも、既成のフリルや結び目があるものも含む)
外套:ジャケット(日本語ではコートを指しますが、中国語ではセットアップのジャケットも「外套」といいます)
裙:スカート
裤:パンツ
风衣:トレンチコート
领带:ネクタイ
腰封:コルセット
腰带:ベルト
裙撑:パニエ
衬裙:ペチコート
斗篷:ケープ
套装:セットアップ
连衣裙:ワンピース
丝巾、围巾:スカーフ
手套:手ぶくろ
裤袜、丝袜裤:ストッキング・タイツ
袜子:くつ下
鞋:靴
包:バッグ(手提包:ハンドバッグ、双肩包:背負うタイプのバッグ、单肩包・斜挎包:ポシェットタイプのバッグ、婚包:結婚式用のフォーマルバッグ)
漢服系のアイテムは、別記事にまとめさせていただきました。
アクセサリー編
波奈特(bnt):ボンネット
礼帽:きちんと感のある帽子のことです
胸花:ブローチ
耳钉:ピアス
耳环:訳すと「イヤリング」とされることが多いけど、みているとけっこうピアスのことを「耳环」と書いていることのほうが多いです、写真で判断しづらいときは慎重に(ちなみに、わたしはビビりなので、ピアスあけてません笑)
耳夹:イヤリング
项链:ネックレス
戒指:指輪
手镯、手链:ブレスレット(環の形になっているものを「镯」、チェーンタイプのものを「链」といいます)
璎珞:中国風のネックレス(観音菩薩の首飾りみたいな感じです)
假发:ウィッグ
刘海:前髪用のウィッグ(唐代に劉海という仙童が、きれいに切りそろえた前髪をしていたので、のちに前髪をさして「劉海」というようになったらしいです。初めてみたとき、これは本当に謎だった)
珍珠:パール
发簪、簪子:かんざし(一本のもの~何本も枝分かれしているタイプまで含みます)
发夹:大きめのバレッタ~小さいヘアピンまで、挟むタイプのヘアアクセサリーほとんど
サイズの測り方編
尺码:サイズ
胸围:胸まわり
腰围:お腹まわり
臀围:お尻まわり
衣长:着丈(シャツやジャケットなど)
裙长、裤长:スカートやパンツの長さ
袖长:お袖の長さ
肩宽:肩幅
领口:襟まわり
通袖长:両手をひろげるように置いたときに、右手の袖先から左手の袖先までのながさ(漢服などで出てきます。だいたいは手が出ないくらい長いです)
摆围:すそまわり。摆はもともと「襬(スカートの裾)」でしたが、「摆围」でシャツなどもふくめた裾まわりの長さになります
斤:500gのこと。おすすめ体重みたいな場面で、100斤と出てきたら50㎏のことです(初めてみるとびっくりします)
尺:33.3㎝のことです。ごくたまにウエストとかが尺で書いてあるのをみます。斤は二分、尺は三分と覚えると楽です(1尺の十分の一が、1寸です。1寸=3.3㎝)
あと、中国の靴のサイズはcm表記ではないです。中国サイズで30が、cm表記で20㎝にあたります。そして、中国サイズで1増えると、cm表記で0.5cm増えます。中国の30が日本の20、中国の40が日本の25と覚えておくといいと思います。「跟高」は、ヒールの高さです。
テイスト・雰囲気について
中国ファッションは雰囲気を表現するときに、けっこう独特な用語がたくさん出てきて、ちょっとわかりづらいものを中心にまとめてみました。
气质・大气:上品な雰囲気
端庄:「端正で荘厳な」という意味で、きちんとしている感じです
质感:上質感のある
时尚:トレンドライクな
小香:ココ・シャネルふうの(シャネルっぽい襟なしジャケットや、クラシカルな雰囲気のもの)
赫本:オードリー・ヘップバーンふうの(シャネルが裕福な貴族っぽい感じだとしたら、ヘップバーンは1950年代の映画みたいなレトロなスタイルです)
港风:香港ふうの(日本の1950年代のスーツみたいな感じを、さらにカラフルにした印象。ヘップバーン風より少し襟などが派手な感じになっているかも)
国风、中式:中国ふうの(柄やディティールが中国っぽい)
英伦:英国調の(伦はロンドンのこと。クラシカルで重厚)
法式:フランスふうの(英国調よりも明るくて軽やかなイメージ)
韩式:韓国ふうの(DHOLICみたいな感じ。中式よりシンプルですっきりしている)
日式:日本ふうの(淡い色彩でゆったりしている気がする)
洛丽塔:ロリィタファッション
哥特:ゴシックふうの
学院风:高校の制服っぽい感じ
小众:「小衆」は大衆の対で、“あまり人をかぶらない”みたいな個性のある(もしくはクセの効いた)デザインのものが多いです。襟の形やボタンなどがすごく凝っている感じ
名媛、千金:令嬢風の
百搭:着回しの利く、何にでも合う
~款:「薄款(薄手の)」「春秋款(春・秋用の)」みたいな感じで、「~向けのデザイン」という意味になります。
老气:「老けてみえる」という意味なので、どちらかというと悪い意味になのですが、わたしの趣味でいろいろ探しているときに、レビューとかで「不老气(老け見えしない)」という形でそれなりに出てきます(ちなみに私は「老气」なスタイルは結構好きなのですが)
棒:「よかった」みたいな感じ(笑)初めてみたとき、全然わからなかったですね……。
哈:笑い声の「ハハハ」みたいなのです。日本語でいうと「(笑)」とかが近いかも
まぁ、実際はもっといろいろあるのかもですが、日本には馴染みがなくて、たびたび見かけるのはこんな感じだったと思います。随時思い出したら追加していきます。
販売方法編
中国通販をする上で、なるべく知っておくと役立つ用語をまとめてみました。こういう仕組みって、ネットで調べてもあまり出てこなくて結構困ります(笑)
予售:予約販売
现货:商品の在庫あり
定制:オーダーメイド
定金・尾款、差价:予約販売についての用語なのですが、説明するととても複雑なので、こちらの記事にかいています
清仓:クリアランスセール
微瑕:傷もの、B級品(B品は中国でも使いますが)。スカーフを何枚か買ってみましたが、傷はほとんど目立たなかったので、好みのものがあったら狙い目です♪
礼品:プレゼント向きの
礼盒:プレゼント包装の
退款:返金
退货:返品
まぁ、大事なものはこれぐらいだと思います(それでもけっこう長くなってしまいましたが……)。多少偏りのある紹介になってしまいましたが、わたしが分かりづらかったものを中心にまとめてみましたので、参考にしていただけたら嬉しいです。
最後まで通して読むタイプの記事ではないとおもいますが、お読みいただきありがとうございました(笑)